08年6月6日 | 一番ウマいのはどの“ブシ”だ!? 節キング決定戦! | ||||||||||||
ゲスト:浅草キッド(博士が進行)、光浦靖子、瀬尾幸子、二神英治(解説)、二神英明 | |||||||||||||
存在は地味でも和食に欠かせないものがだし。昆布や鰹節でとるのが一般的だろうが、今回注目したのは鰹節などブシのほう。鰹節にもさまざまな種類があるし、最近は他の魚を使ったブシも多数出てきている。そこで今回はさまざまなブシでだしを取り、その風味の違いを味わおうというもの。 まずはマガツオからつくり、カビ付けを施された本節。さらに背側を雄節、腹側を雌節というようで、雌節のほうがやや脂が乗っているらしい。だしを試飲した時に両者の違いは具体的には語られなかったものの、確かに違う味を出しているようだ。本枯本節二年物は本節をさらに2年寝かせたもの。本節との違いは見た目にはなかなかわからない(断面では枯れの進み具合が一目瞭然だが)が、先代社長の二神明には完璧にわかるようだ。だしは色も味も濃く、香りも強いとのこと。カビ付けを行わない荒節は花かつおの原料になっているだけあって、だしも馴染みの味で、酸味がややあるようだ。なお、鰹は近年シーチキンの材料に使われており、輸出用の鰹節は急騰しているとのこと。二神らも頭を悩ませているようだ。 ソウダガツオから作る宗田節は強い酸味や渋みが特徴。アクセントが強く、他のブシで取っただしに混ぜて使うことが多いよう。ゴマサバから作る鯖節は脂肪分が多いので甘みとコクが強い。これも宗田節と同様、単体で使うことは少なそうだが、香りが人の家の匂いに似ているようだ。サンマ節は最近出てきたブシでサンマの味が強力に出ているらしい。ここで二神特製のかえしが登場する(出番が遅すぎ)が、そば用のかえしだったのでラーメンスープに使われるサンマ節には合わないということで不評だった。ウルメ節はウルメイワシからできるが燻している分煮干しよりも香ばしさが強く、鰯の青臭さも出ているようだ。 他にも小型のマガツオから作り、血合いを残す関係で本節よりコクがある亀節、キハダマグロから作るマグロ節、ムロアジから作り名古屋でよく使われるムロアジ節を飲んだようだが、オンエアではカットされた。また、新しいブシとして鮭節を開発しようとしたがだしが出ずに失敗した、というエピソードも語られた。 せっかくなのでと、タモリと瀬尾がだしを使った一品料理を披露。タモリは本枯本節二年物、ムロアジ節、鯖節、ウルメ節を使ってだしを取りさらに追いがつお、みりんと薄口醤油と酒で味付けをして温かい素麺をつくり、瀬尾は本枯本節二年物と亀節を使ってだしを取っておぼろ豆腐を投入、塩と醤油で味を調えたのち溶き卵を回し入れてわけぎを乗せ、おぼろ汁をつくった。いずれも良質のだしを贅沢に使っているだけあって、かなり上品で濃厚な味に仕上がったようだ。 最後は節キングを選ぶということになったのだが、混ぜるからいいのであって一本には決めづらい、と。結局鰹節の発展に日々精進する二神にブシに乗せる予定だった王冠が贈られた。 名古屋は多くがムロアジと言われてもそれを意識できるほどではない味音痴だが、だし汁そのものは好きなので、いろいろな種類が飲めるのがうらやましい。ただ、何しろ味の違いを確かめるものなので、いまいち伝わってこないのがもどかしい。炭酸の飲み比べなど、食べものに関する企画にはつきものと言えばつきものではあるものの、ヘタに興味をひく題材だけに残念だ。前日ダジャレばかり考えてきたという玉袋はやはり酒が入っているときのほうが切れるのだろうか、それとも企画の流れの関係だろうか、借りてきた猫のようなおとなしさだった。「井筒さんがいなくてよかった」と博士は言っていたが、井筒監督がいないことも多少影響したか。でも、最後の料理も含めて、今回はかなりうらやましい回だったと思う。 ちなみに今回は大田区でのロケだったが少し前にやったロケ弁コンペより、実際にしんきの弁当を発注した模様。 空耳アワーの結果 先週完成した空耳テーブルを実際に使用。天板にガラスを張ったようだ。安斎、ナンシー関大ハンコ展の宣伝をした。
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