05年8月5日 俺って本当は才能あったんだ! 鼻歌でミリオンヒット?大作戦!!
ゲスト:マギー、角田信朗、半田健人、ほんこん(進行)、小川悦司(編集)、吉田朋代(サポート)
ジョビジョバでCDを出しているマギー、歌唱力は実証済みの角田、芸能界若手きっての歌謡曲マニアの半田、エレクトリック少年ボウイでCDを出したほんこんという野郎4名が、停滞する音楽業界で一発当てようと寄り集まった。といっても作曲が問題。そこで出てくるのが今回の主役、シンガーソングライター(PCソフト)だ。音声を入力すると自動的に音階に変換してアレンジもしてくれるというスグレモノ。つまり鼻歌で唄うだけで譜面ができるのだ。今回はこれを使って曲をつくり、一大ヒットを目論む。

まずはソフトの実力をはかる意味でも鼻歌入力にトライ。半田の提案で決まった「また逢う日まで」をマギーが歌う。ずいぶん気持ちよさそうに歌うが、出てきた譜面は惨憺たるもの。実は音の始めから終わりまでの高さの平均をとって一音とする仕組みなので、気分よくタイやスラーを使いまくると全然ダメになってしまうのだ。これを踏まえて再挑戦するも、やっぱり気持ちよく伸ばしてしまってダメな結果。そこで、音をとりやすいものでやってみようと角田が「かえるのうた」を唄う。最後でミソをつけたが、ほぼ完璧に再現できた。

さて、メンバーが4人もいるので作曲する人を選ばなければならない。そこで、「毎度おなじみ 流浪の番組 タモリ倶楽部でございます」に節をつけて、その出来で作曲者を決めることに。マギーはややビーズ風、角田は桑田佳祐風(つうか単なる歌真似?)、ほんこんは音程が外れ気味でよくわからなかったが、ブルース? 上田正樹?といったイメージ、半田はギターを持ち出してマイナー調歌謡曲で。結局半田と角田が作曲を担当し、ほんこんとマギーが作詞を担当することになった。

曲作りは詞先であるようで、まずはマギーとほんこんの詞を披露。マギーは「魂ゆさぶる この声が聞こえるか お前 しばりつける その鎖ときはなて YEAH... WOW... 翼はためかせ 行きたい〜 OH フリーダム!!」とベタなロックを想起させる詞。ほんこんは「もう一回 出直そうと 真顔で何を言う お前はふられたんやから 『やめやめ そんなねばり腰 腰痛めるだけやあらへんか! 酒や酒や うすめの水割 もってこい!』 さようなら お前」と浪花人情路線。とりあえずふたりとも形式もへったくれもない、それこそフリーダムな作品。これをどうするかと思ったら、単純にほんこん〜マギーと繋げることになった。

ほんこん詞を半田が、マギー詞を角田が作曲して、鼻歌入力。そこそこうまく入力できていたようだが、角田の部分はやっぱり最後にオチがついた。修正を経てアレンジへ。基本的には、素直に前半ロックバラード〜後半ハードロックという流れだが、せっかくなのでいろいろなアレンジパターンを試してみる。といっても単にいちいちタモリが反応するというだけだが。アレンジが落ち着いて試聴した途端浮き足立つ一同。かなり手応えをつかんでいる様子だ。タイトルも「フリーダム 〜ねばり腰〜」にあっさり決まり、いよいよレコーディングへ。

唄うのは角田。「空手家として全精力を傾け」た気合いの一作は、一同「これはヒットしますよ」と口を揃える充実作となった。しかし締めはタモリが取り分を「1.5、1.5、1.5、1.5、6」とよくわからない配分をしたり、実は携帯電話の待ち受けにするくらい角田ファンである半田が自分の曲を唄ってもらって感激したりと、曲とあまり関係のないぐだぐだなものだった。


「鼻歌で楽々入力」といったところで正しく入力されなかったところの修正は行なっているので、アレンジ以外でソフトを使うことの意義があまり伝わってこなかった。ある程度入力が簡略化されるところに意義があるのだろうか? 曲を作ろうという企画だと傑作ヘルシーヌッキーズの回が思い出されるが、それに比べると本気度が足りないなあという感触。無理矢理曲調を変える「フリーダム」もそれはそれでいいけれど。半田の格好が昭和40年代を意識したか、かなりいい感じ。彼の歌謡曲好きはよく知られたところであるが、今回はそれがよく出ていて、プロモーションっぽくなったのではないかと思われる。テレ東の歌謡番組向き。また、ほんこんに押されたわけでもないだろうが、関西出身ながら標準語で通そうとする半田やマギーらがたまに微妙に関西弁が混ざるのがちょっと良かった。しかしジョン・ケージの回もそうだったけど、何故に音楽創造ものでほんこんが進行するのかしら。素人的視点の進行のほうがいいという判断?

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
フランス・ギャル一緒にいると手ぬぐい
ルイ・アームストロングキッス・オブ・ファイア手ぬぐい

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