05年2月18日 雑誌から時代を読むシリーズ@ カーセックスの現在・過去・未来
ゲスト:渡辺祐(司会)、山田五郎、鴻上尚史
運転中の携帯電話使用の禁止、自動車リサイクル法の施行など、クルマを取り巻く環境は徐々に変わってきている。まあこの番組が注目しているのはそんなことではなくて、カーセックスの変遷だ。今回は文化人連中が寄ってたかって過去の雑誌の記事から年代ごとにカーセックスの歴史を研究、カーセックス史観を確立させる。

初めて「カーセックス」なる語が雑誌に登場したのは67年11月の平凡パンチ。ちょうど65年頃からモータリゼーションなどと言われ始めており、自動車の普及率が伸びてゆく流れの中で生まれた感がある。パンチの記事は現場探査や自称セックスデビル(笑)の青年へのインタビューなど。セックスデビルのテクニックはあまりにスバラシク、すぐに使いたくなること請け合いだ。半年後の週刊現代でもカーセックス礼賛、クルマがあれば向こうから寄ってくるみたいな記事で、当時はクルマが武器となっていたようだ。そうしたことも踏まえ、60年代のカーセックスは金持ちの若者の特権的な遊び、というまとめになった。

70年代に入ると微笑でもカーセックスが取り上げられるようになり、若者だけのものではなく、生活に浸透してきたようだ。記事でも若妻のインタビューが載っていて、狭い住宅事情によって性行為を外、端的に言うと車中に求めるようになったというはなしだ。「カーセックス地図」や窓ガラスを早く曇らせるテクニックまで出てきて、カーセックス花盛り。そういうわけで70年代は住宅事情などの問題から子供のいる夫婦など、一般にも浸透した(ただし、カッコ良さは減少した)と結論付けられた。

80年代は初歩的?な記事ばかりではなく、一歩進んだバリエーションを楽しむ記事も多数登場。バイブを突っ込んでスピードの変化とともにバイブの強弱を変えるとか、裏ビデオを見せて反応を楽しむとか、裸にむいて羞恥プレイとか、セックスが目的でない人が増えたようだ(それをSUKEBE・GAME族と呼ぶネーミングがスバラシイ)。セックスをする場合でも対面座位のような形になるのだろうか、ステアリングを使って得難い感覚を得るとかシートベルトを活用するとか、とにかく変化球が多い。つまり80年代は、カーセックスがプレイ化し、セックスの一つの選択して考えられるようになったということだ。

90年代以降はもう何がなんだか。記事は完全に衰退気味。しかし、カーセックス自体も衰えたかというと必ずしもそうではなく、山田は今もたまに見るという。そうしたことから、カーセックスは徐々に都心に戻ってきているとともに、時間やカネの節約の一環としてカーセックスが選ばれているのでは、と推察された。まとめも同じで、時間を節約する若者たちを中心にいまも都心で行われている、というもの。

最後はカーセックスの将来について考えてみるが、カーセックスが若さのバロメーターっぽいから我々もやってみるか、みたいなよくわからない見解に。タモリは身体の若さを存分にアピール。なお番組に出てきた年表はこんなかんじ


学術的に大仰にやるのが好きだし、カーセックスもまるで縁のない世界なので(空耳中にタモリが言ってたような種族だからな)、こういうのは普通に興味深く見た。学んだところでやろうとは思わないけれど。それ以前にできるような車じゃないしな…。さて基本的に真面目に追いかけるので特にどうということもないが、「ステアリングって何?」と聞いた後「免許持ってるんだけどね…」とオチをつけた鴻上には笑わせてもらった。あとタモリの肩書きが「自称セックスのプロ」になってることか。最近よく口にするようになった言葉をしっかり拾ってくるのはさすが。わざわざ「シリーズ」と最初に銘打っているということは、次以降のアテがあるんだろうかと思わないでもないが、今まで「第1回」は山ほどあったし、最近でも後輩応援企画がその後なしのつぶてだからこれっきりと思ったほうがいいのかも。でも風俗変遷とか薔薇族復刊記念ゲイ雑誌の歴史とか、そういうのには応用がききそう。

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
ブルーブリーズ・イージー手ぬぐい
ソニー・ティルとオリオールズ涙のチャペル手ぬぐい
カニエ・ウエストザ・ニュー・ワークアウト・プラン手ぬぐい

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