04年3月19日 | 今夜、壁の頂点に!! KABE-1グランプリ | ||||||||||||
ゲスト:伊集院光(進行)、小池栄子、各団体代表(ものつくり大学、森林文化アカデミー、日本建築専門学校、岡本建築構造研究室・平成建設)、坂本功(解説) | |||||||||||||
近年は古い家屋の中だけを改造してカッフェーなんかにする小賢しい(笑)ものが流行っているんだとか。もっとも、そういうことができるのも壁が頑丈なればこそ。それに注目したのかどうかは知らないが、そして「ゲストとまわす(番組を進める、の意か)身にもなってくれ」という伊集院の発言も分からんでもないが、今回は日本一強い木材壁を決める大会を開催する。 いい壁といえばまず強い壁・そして壊れ始めからが長い粘り強い壁、という坂本の壁講座を受けるところからスタート。何にでも首を突っ込みたがるタモリは「俺は壁、強いよ」と豪語、敢えて話題を振る伊集院、しかしそれを受けたタモリのいっぱいいっぱいのハッタリ発言は強ち間違いでもないようで。斜めの木材(これを筋交いというようだ)を入れて横揺れに対抗するのが重要らしい。 講座もそこそこに試合へ。土台に固定した2枚の壁(縦長)を油圧ジャッキで引き合い、先に壊れたほうが負けという1対1の勝負。トーナメント戦だ。第1試合はものつくり大対森林文化。好きな壁について出場者に聞く場面があったが、ここでタモリも乗ってくる。そして盛り上がる。さて、ものつくり大が作った壁は筋交いが入っていない、貫を中心に据えて強度に挑戦したもの。森林文化の壁は窓を想定した開口部を設け、上下の空間に筋交いを挿入。隅との接合部にはあそびを持たせて筋交いの折れを防ぐ仕組み。また、合板も噛ませている。勝負は静かに、しかし木材の細かい破裂音を響かせながら進む。コンピューターで変位も見られるようになっており、いい勝負。最終的には森林文化が勝利した。 次の試合のスタンバイ中に、タモリと坂本は壁談義。そして行われる第二試合は残りの二組の対戦。日本建築専は斜めの意匠を日本建築に溶け込ませるために、筋交いではなく市松模様の一部として力板を挿入。岡本・平成組は、貫を使わずにすべて外から補強する形。壁の弱い部分に筋交いや合板を埋めている。平成建設は成り行きで参加と言いつつもでっかく社章をかたどっている。なんだそれ! 試合は見た目から大きく差があり、岡本・平成組の圧勝。ただ、日本建築専の壁の粘りはすごかった。 決勝戦で使う壁は、一試合目で使ったものを調整しただけのもの。森林文化側は前の試合で結構たわんでいたせいか、これも岡本・平成組の圧勝であった。優勝した岡本・平成組には、今回の戦いが壁業界の虎の穴的位置付け、ということで「壁の穴」のパスタセットが贈られた。 伊集院が司会というところも含め、コンクリート圧縮バトルに類似した企画。というかこういう企画は伊集院でしか持たないだろ。でも何だか面白いのだ。笑えるとかそういうことではなく、コンクリートもそうだったけど何だかんだでヌルく技術を競う理系的企画が好きみたい。ロボコンは好きじゃないので、この程度のヌルさがちょうどいいのだろう。せっかくだから全部学生団体にしたほうが試合は白熱したように思うのだが、岡本・平成組が入ったのには何か裏があるんだろうか。「いい宣伝になる」と小池は言っていたが、「タモリ倶楽部を見ている人には住宅を建てる資力はあまりない」というタモリの言葉ももっともなわけで。演出上当然であろうが、最初「日本・建築専門学校」と読んでおいて、日本建築・専門学校であることがわかった後はそう読み替える武田の小技が見事だなあ、と。笑えるところはあまりない。 空耳アワーの結果 「勝手に観光協会」、再開したらしい。
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