09年5月29日 | 低価格なのに高音質! 塩ビ管スピーカーを作ろう!! | ||||||||||||
ゲスト:浅草キッド(博士が進行)、土屋礼央、ふかわりょう、谷古宇賢一、長野昌生、沖野直毅、小室豊一 | |||||||||||||
オーディオスピーカーの話題といえばよくJBLになるわけだが、どうしても高価になるわけで、そこで出てくるのが安い・簡単・高音質と三拍子そろった塩ビ管スピーカー。その名の通り、塩ビ管を加工してスピーカーユニットを取り付けて作るスピーカーだが、塩ビ管スピーカーを愛する層というものがあるもので、今回は彼らの自慢の一品を見るとともに、実際に自分たちでも作ってみる。 谷古宇によれば、いまや普段使っているのも塩ビ管スピーカーばかり、簡単に作れる割に音がいいのがいいのだとか。また、長くすると容量が確保でき、低音がよく出るという。位相調整(低音補強)用にダクトも用意するのがいいようだ。そんな彼のモデルは直管を使ったもので、費用はユニットを込みにしても\10,000。モデル名は潜望鏡型で、玉袋がボケる間もなく当ててしまった。さらにつけた名前・マサイ(形がマサイ族に似ているため)もふかわがラベルを見てあっさり当ててしまい、登場時から強かった彼への風当たりがさらに強くなってしまった。 さて音質を確かめるべく、差が出やすいジャズ(フュージョンっぽいが)で聴いてみると、普通のスピーカーと比べても遜色なく、みんな驚いた様子。もっとも、テレビから聴く分にはよくわからないけれど。谷古宇は複数のユニットを配したモデル(コエイリアン。ユニット込みで\15,000)も持ってきており、これはマサイよりさらに音に広がりがあるようで、タモリらはブームを予感していた。そんな中、ふかわは玉袋の「ステレオだね」「今、ラッパだね」という反応に胡散臭さを感じたようで、彼に聴き比べによるスピーカー当てをしてもらうことに。ここで外すのが美味しい展開だが、まさかの正解だった。 引き続き、愛好家の作品鑑賞。長野のTLS(ユニット込みで\25,000)はユニットが真上を向いているのと、塩ビ管に木目シートを巻きつけて高級感を出しているのが特徴。真上を向いているのにも理由があって、スピーカー全体の重量で振動を抑える働きがあるのだとか。沖野のクール・ビズ(焼却炉型、ユニット込みで\50,000)は内部にスパイラルダクトを搭載、一聴してわかる重低音の厚みを実現させた。小室のスネークホーンショート(スネーク型、ユニット込みで\12,000)は継手を継いだその形状がまず特徴的。コンパクトながら容量は確保し、はっきりした音を出していた。 以上、一通り見たところで、タモリ・玉袋、ふかわ・土屋に分かれて塩ビ管スピーカー作り(管の提供は前澤化成)を始める。タモリ・玉袋はマサイ型を、ふかわ・土屋は実験的な型を目指すことに。塩ビ管スピーカーは塩ビ管のカット、ユニットへのケーブル取り付け、塩ビ管へのユニット取り付けを行い、塩ビ管を組み立てることでできあがる。目地も不要なのだとか。また、内側には共鳴防止のため、カーペットなどの吸音材を取り付ける。しかしふかわは長野の意見に半ば感情的かつ一方的に反発、吸音材を取り付けないことになった。 さて、タモリ・玉袋のスピーカーは潜望鏡型で堅実にまとめつつ、ユニットを敢えて菱型につけた形(マサイマヤ)。一方、ふかわ・土屋は完成品を見せようという段でいきなりふかわが倒してしまうハプニング。まあなんとか無事だったようで、左右一体型をお披露目した。左右のスピーカーの継手部を台座代わりにしてそのまま中央の管へ接続、ダクトは中央に一つのみ、吸音材なしというセオリーを無視した野心的な仕上がり。試聴してみると、マサイマヤはしっかり鳴っており、ダクトも効果的。十分満足のいくものとなっていた。そして左右一体型。どんな音になるのかとかけてみると、これが意外に悪くない鳴り。LRもわかり、一同の予想を大きく覆す音の良さ、マニア連にとっても想像外の事態だったようだ。そんな中、一番驚いていたのが当のふかわ、と。 見ているうちに試してみたくなってくるという点では今回はかなり強力。手軽に作れるのが番組の企画としてもちょうどいいし、スペースをあまり取らないっぽいのもよさそうで。自分はトールボーイを使っていて現状不満はないけど、場所を食うことは食うからなあ。オーディオ店でスピーカーをいろいろスイッチしながら試すのって楽しいし、実際に全部並べてとっかえひっかえ聴いてみたい。こういうオリジナルモデルにありがちなネーミングも楽しい。タモリの政井マヤも揮っていた。出演するとやっぱりいじめられるふかわは、最初はボロボロだったがさすがロケットマン、徐々に音楽をやっているコメントを出し始めていた。スピーカーも大胆に作って、完全に主役。吸音材なしからいい音を出す流れは、意図せぬところだったとはいえヒーローのそれだ。完全に門外漢で、かつ多少詳しい人が他にいるというテーマだと、玉袋が案外と脆いかもしれない、というところも発見といえば発見。単純に酒がないから、というだけではなく、普段の勢いがなかったように思う。「ラッパだね」はヒドかった。ヒドくて、かえっていいのだけど。 空耳アワーの結果 安斎、久々に音楽の仕事でユニコーンのツアーパンフを手がけた。
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