09年5月8日 祝!1000号突破 鉄の聖書「JTB時刻表」84年の歩み
ゲスト:ほんこん(進行)、半田健人、ダーリンハニー、木村嘉男(解説)、山崎樹範、梶原美礼(時刻表)
テレビ朝日が開局50周年を迎えるなど、何かと節目の2009年だが、5月になんと1,000号を迎える月刊誌がある。それがJTB時刻表。大正14年に創刊という老舗中の老舗だ。今回はそのJTB時刻表編集部へお邪魔してお祝いするとともに、時刻表の魅力を堪能する。司会とパネラーに分かれてトーク、という形式だが、パネラー側の配置は前列がタモリ、半田、ダーリンハニー吉川という鉄道ファン組、後列が山崎、ダーリンハニー長嶋という素人組だ。

まずは視聴者からの素朴な疑問に答える「教えて! 編集長」。答える木村は元編集長だけど。視聴者からのハガキ?というのも、結局山崎と長嶋の疑問だった。疑問は「時刻表はなぜ毎月発売されるのか」(時刻が毎月替わっているし臨時列車などもあるから)、「時刻表はファン以外で誰が買っているのか」(企業。鉄道ファンのシェアは3分の1くらい)。また、吉川からもその場で私鉄時刻表とJR時刻表を一緒にできないのか、と質問があったが、このページには○線、というルールのようなものがあるので、なかなかそれを変えるわけにはいかないのだそうだ。素人組はそれでも納得いかないのだが、ファン組はあっさり納得。また、鉄道ファンにはそれぞれの時刻表の楽しみ方を聞く。半田は営業キロと到着時刻から電車の速度を予測するというし、吉川は東京〜品川の新幹線の速度の違い(ひかりは7分、こだまは8分)に疑問を持つというし、タモリは開いたページで妄想旅行をするという。タモリは見ていると1ヶ月でボロボロになってしまうから、定期購読もしているのだそうだ。

続いて時刻表の作り方を本邦初公開。鉄道会社から資料が来てそれを反映させる、というのが基本だが、何と各社ばらばらの書式で届く紙資料を手打ちするだという。また、ページのレイアウトには気を配っているようで、注釈は左に置くのか右に置くのか(若い時刻を前に置くのが原則だが)などに頭を悩ませるのだそうだ。今回出演の梶原の場合、中央東線、上越線、高崎線を担当しているそうで、中央東線の大変さをよく知る吉川がすかさず食いついてきた。

次は過去の時刻表を見ながら時刻表の84年の歴史を紐解く。創刊号の大正14年4月号は「汽車時間表」と名乗っている。この時点で主要幹線はほぼ開通(東海道線は御殿場ルート)、鉄道網が広がっている。また、山手線はすでに4時台から25時台まで12分間隔程度で走っており、上野〜神田は未開通になっていた。名称が時刻表になったのは昭和17年11月号、併せて標記が24時制になった。この頃は食堂車にも和食堂と洋食堂の2種類があり、洋食堂は特急に割り振られていたよう。戦時下の物資難で1枚紙に印刷された昭和20年7月号、この頃の東海道線で上下線とも43本の運行だったようだ。

昭和39年10月号は開業したばかりの東海道新幹線時刻表が目玉。開業当初は上下線それぞれ見開き2ページに収まる本数だった。また、食堂車メニューには寿司が。職人が乗りこんでその場で握っていたらしい。昭和42年10月号(通巻500号)ではダイヤ大改正に伴い、世界初の寝台電車がデビュー。電化路線、複線、単線の一覧図もあり、盛岡以北が当時まだ電化されていなかったことから、タモリがはつかりについてひとしきりぶった。

一通り見たところで前列組は第2部として「JTB私鉄時刻表のすべて」、といきたいところだったが、素人組はもうおなかいっぱいということでそのまま終わった。


どういう企画でもそうだが、テーマの歴史を一気にたどるのは好きなので、過去の時刻表を見ていくのはけっこう楽しかった。それにしても時刻表の作り方ひどいな。もう少し何とかならんのだろうかと同情的になってしまう。そうすると編集部の仕事が減ってしまうのかもしれないけど…。こういう企画になると素人はほとんど会話に入り込めず、事実長嶋は長い間そういうポジションなわけだが、山崎が思いのほか健闘。理想の時刻表作成システムの話になって、あるなら名前はどんなのがいいかという話題になったとき、「パッと出たらもっと売れると思うんですけど」と言っていたが、「正直温度差を感じ」ながらも素人としては十分すぎるくらい話に入れていたと思う。ファン組よりも、むしろ彼で持ったような企画。新幹線開業当初の思い出を語るタモリはまあよしとして、その横でまるで見てきたかのように話す半田は相変わらず何かおかしい。「真ん中の奴(半田)だけ歳わからないでしょう」とほんこんに言われるのもやむなし。

空耳アワーの結果

安斎の周辺は彼も含め最近手作り楽器で演奏しているそうだが、パラダイス山元が盆栽にカズーをつけて演奏したところ興奮して割ってしまい、周囲の「ザ・フーみたいだ!」との反応をよそにヘコんでいたらしい。

ミュージシャン 曲名 賞品
ロス・デル・リオ恋に落ちたら…手ぬぐい
ザ・キンクスオーストラリア手ぬぐい
ボブ・ディラン追憶のハイウェイ61耳かき

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