08年10月17日 狛犬は鼻が命 拓狛入門
ゲスト:板尾創路(進行)、竹山隆範、吉野忠夫(解説)
石工のセンスで形が決まるため、同じものがひとつとしてない狛犬。そんな狛犬に魅せられた吉野は狛犬の鼻の拓本、拓狛の発案者にしてコレクター。記録したいという単純な欲求からスタート、きれいに取れるようになるのには1年半くらいかかるという拓狛を、15年で2,000点以上採集した(訪れた神社は4,500!)というのだから本物だ。今回はその拓狛コレクションを鑑賞するとともに、拓狛採集にもチャレンジする。

まずはベーシックな拓狛から。岡崎型は愛知県岡崎市発祥の無駄のない造形。作家が多く出ており、狛犬の半分くらいは岡崎型なのだそうだ。靖国型は靖国神社の狛犬が基本になったもの。胸をはっているのが特徴で、各地の護国神社に多く存在。鼻にも力が入っている。浪花型は西の代表。ぽっちゃりしていて頭も大きい。尾が身体にくっついているのも特徴的。あとは未分化型、古いものは統一が取れていないのか、多くはここに分類されるようだ。余計な装飾はなく、鼻も素朴な形。江戸獅子山型は千尋の谷から見守るような情景が展開されており、東京周辺に多く存在するらしい。

基本を押さえたところで拓狛クイズ。形状から吉野がネーミングした型の名前を当てるという、無理にもほどがあるクイズだ。出てきたのはゴジラ型、タマちゃん型、スポーツカー(F1)型、ジミー大西型。どれもこれも「見たまま」らしいが、一同はさっぱりわからず。出題側の板尾すら同意しかねる形状の連続で、一同板尾のヒントを手掛かりになんとか当てるという有様。

さて、拓狛採集へ向けて、吉野手作りの拓狛入門セットで練習。入門セットといっても台紙に鼻をあしらった厚紙を重ねて貼っているだけだけど。拓狛をとるには、鼻に紙を押さえつけ、縁を強く押す。すると鼻の形が浮かび上がり、同じようなやり方で鼻腔も出す。あとは押さえたところをこするだけ。練習はみんな同じキットで拓狛を取ったのだが、それでも各人違いが出ており、一同面白がっていた。これでなんとなくコツをつかみ、いよいよ境内の狛犬で拓狛採集に挑戦する。

採集の基本はあくまで手が届くところの拓狛を取るということ。高い所にあるものや、備前焼でできた完全に網に囲まれたものを見ながら歩いて手頃な狛犬(1792年建立)を発見。ここでタモリと竹山・板尾に分かれて採集を開始。練習とは違う立体形状の難しさ、やめ時の難しさを覚えながら何とか完成。タモリの形のきれいさ、板尾の雑さなど、イメージがそのまま反映されたような仕上がりとなった。以上を終えたということで吉野から手作りの認定証が手渡された。これがシールしたものではなく、太いセロハンで挟んだだけのもの。「スタッフに言えばいいもの作ってもらえますよ」との竹山の言葉に吉野は気の抜けた返事をするだけだった。


単純に狛犬に惹かれるならともかく、鼻にだけ注意がいくという発想はなかっただけに新鮮ではある。まあ新鮮といってもあまり興味をひかれない世界ではあるけれど、新たな世界を紹介するという観点ではよかったのでは。入門セットや認定証、狛犬のスケッチなど、手作り感満載で温かみがあるからか、拓狛クイズがかなり強引であってもブーイングらしいブーイングがなかったのが印象的。むしろブーイングする気にもならない、ということなのかも。こういう手仕事関係の企画になると板尾の仕事の雑さが際立つ。それがキャラとして認知されているところがあるから得だよなあ。対してタモリがこういうところで一切手を抜かないのもいつもどおり。

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
ビヨンセアップグレイド・ユー手ぬぐい
デッド・ケネディーズスープ・イズ・グッド・フード手ぬぐい
アリシア・キーズユー・ドント・ノウ・マイ・ネーム耳かき

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