08年8月22日 | 二度と聴けない!? 裏・昭和歌謡の世界 | ||||||||||||
ゲスト:近田春夫、半田健人、渡辺祐(進行)、サミー前田(解説) | |||||||||||||
近田と半田が歌謡曲イベントを開くそうで(架空イベントっぽいが)、その選曲作業中。ここでスーパーバイザーとして参画しているのがサミー前田だ。もちろん、近田や半田とも旧知の仲。今回は彼の膨大なコレクションの一部を拝聴し、知られざる昭和歌謡の世界を堪能する。もちろん、「裏・昭和歌謡」と銘打っているだけあって、一筋縄ではいかないものばかりで…。 最初に聴くのはジョニー誠「ボウリングで行こう」。ジャケットや中ジャケのビルの写真に半田が食いつくなんてこともあったこの曲は能天気なボウリング賛歌。スタッフについても談義に花が咲くが、タモリは全くついていけない状態。続いてアイ・アバンティとそのグループ「アイム・ショックド」。サイケインストで、番組では「実験音楽のよう」と評されていた。こうした曲で果たして若者が盛り上がるのかどうかということがタモリの疑問ではあるが、その様子をVTRで見たところけっこう盛り上がっている。 里見洋と一番星「新盛り場ブルース」は名曲のブルージーアレンジ。「(中略)最後に聴く人の心を奪いとってしまうグループ」ということだが、このグループってそんなグループだったかね…。潤まり「新小岩から亀戸へ」は中央線が開通した当時の曲と推測し、中央線の駅ばかりが取り上げられていることが話題になっていた。西郷輝彦「ローリング・ストーンズは来なかった」はグループ名を羅列するだけの歌詞だが、その前衛性にタモリは感心。半田は藤本卓也の名前に過剰反応。さすが。 近田春夫&ハルヲフォン「きりきり舞い」はご本人登場ということで恥ずかしいジャケに話題が及んだが、アレンジは真っ当。秀樹と影武者「夜……酒組」はタモリ作詞、小野ヤスシ作曲の企画もの。フジテレビの企画で団しん也に歌わせた曲(グランプリ受賞)のカバー。何の変哲もない歌謡曲。アラジン・スペシャル「がんばれジャイアンツ!!」はおなじみの超展開に一同爆笑。安田明とビート・フォーク「男と女の炭坑節」はそのファンキーアレンジが売りだったが、むしろ歌詞カード記載のメンバープロフィールに興味が行っていた。平岡精二「謎の女『B』」は大御所平岡先生の美声が炸裂。トンデモ歌詞世界に一同混乱していた。 最後はエンディングにふさわしいメロウな歌謡曲、ジンとガイ「モトマチ」。よこはまたそがれ風の外人歌謡という内容で、芸名のネーミングのヒドさも相俟ってボロクソに言われつつフェードアウト。 歌謡曲がテーマで半田健人! サミー前田!となると楽しみでないはずがないが、かかった曲は「幻の名盤解放歌集」を聴いていれば少なくとも半分くらいは知っている曲になるので、感動があまりなかったのが残念。結局おかしな歌謡曲ということになると名盤解放歌集周辺になってしまうのは致し方なしか。もっとも、さすがにこれだけの面子を揃えると言っていることは鋭いので、そのへんは楽しめると思う。最後のところで、当時の曲はけっこう無計画に出されていたということを半田が言っていたが、これには同意せざるを得ない。玉石混淆だからこそネタが出てきて面白くなるのに、いまはCDも売れないせいかなかなか変なのが出ないのが残念だ。 空耳アワーの結果
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