08年5月2日 江戸の遺産 玉川上水(跡)を川下り
ゲスト:堀部圭亮、矢作兼、半海一晃、渡部一二(解説)
ずいぶんと暖かくなってきて、ロケ当日はちょうど桜の見頃。ここは花見としゃれこみたいが、この番組のこと、一風趣向を変えて、花を愛でながら川下りをしよう、というのが今回の話。下るのは玉川上水だ。既に多くが暗渠化されてしまった玉川上水だが、江戸時代は非常に重要視された一大水路。そんな当時の面影を見ながら上水跡を散策してゆく。とくに興味がなさそうだったタモリもなぜか猛烈な勢いで食いついてきて、古地図を見せられると喋る一方。玉川上水のエキスパートである渡部が加わるとそれはさらに加速する。

川下りは暗渠化されている久我山から。流れている水は高次処理水(浄化した下水)。もともとは上水であったため、水路の両側を盛り立てて地表水の流入を防ぐ工夫がなされている。それがなくとも分水嶺をうまく利用しており、当時の測量技術の確かさが垣間見えるというわけ。そのまま進んで実際に暗渠になるところを確認し、以降見えない水路の上を歩いてゆく。中央高速の下を通ってゆく過程で当時の名残が見える浅間橋歩道橋を確認、そのままさらに下って下高井戸5丁目で甲州街道と合流。一気に明大前へ。

明大前では水道用地の標石が見つかり、当時彼の地が玉川上水であったことを思わせる。さらに水のあるところに橋あり、ということで明大橋跡(新しいので復刻したものっぽいが)を発見。また、しばらく歩くと現在の水道を通す管が登場、その直下には玉川上水の管も見つかった。さらにその下を井の頭線がくぐるという構造にタモリは少々興奮気味。通りすがりの明大生を呼び止めて軽く言葉を交わすシーンも。

途中、玉川上水を作った男たちと題して玉川上水の経緯(わずか7ヶ月で43kmの水路を完成させるとは!)も紹介されたが、その中で最大の難所となっていたのは立川断層。破砕帯が生じて多数の空隙が発生していたのだが、これには何度も掘削→埋め戻しを繰り返して強固にしたのだという。また、高さ関係が逆転していたことも問題であった。これは断層沿いに水路を渡しながら、高さ関係が正しくなるところで断層を越えたらしい。しかしそれほどの難所を見に行ったわけでもなく、行かなかったことに対して一同ブーイング。

次に訪れたのは笹塚。ここには開渠部がまだ残っている。暗渠の出口や堰の跡を確認して散策。植物や生物の生育状況から水もきれいと考えられ、このような場所が残存していることをタモリは大変に意義深く感じていたようす。道行く人と周囲の状況のことを話しながら歩いてゆくと、駅近くで再び暗渠化。最後は四谷四丁目、サンミュージックのすぐ近くへ。上水を集め、江戸市中に配水していた番所が付近にあったのだという。碑にも当時の名残が見える。そんな地にいまだに水道局の営業所があるというのが意義深い。

という足取りで、会話自体はなかなか盛り上がった今回の川下り。渡部はこれをきっかけに玉川上水を世界遺産に、と思っているよう(台本上?)だが、仮にそういうことになってもこの番組のおかげ、ということにはならなさそう…。


今回は最初から最後まで淡々と流れて、まるで旅番組のよう。面子もかなり地味。半海一晃って聞いたことなかったよ…でもこれくらいわかってないとダメだな。何のために出てきたかはいまいち不明だが、発言も一応玉川上水にかすっていたし、適任といえば適任、だったのか? 通りすがりの人と会話するなんて今までほとんどなかったように思うので、そこも新鮮。個人的には断層越えの話が面白かったので、その現場に行かないことに対するブーイングには同意。あと、せっかくだから起点から終点まで全部通っても、とは思うが、まあ43kmもあると絞り込むのは仕方ないか。

空耳アワーの結果

ミュージシャン 曲名 賞品
キンテート・テルヌーラベイビー手ぬぐい
メタリカファイト・ファイアー・ウィズ・ファイアー手ぬぐい
ジンギスカンハッチ大作戦耳かき

戻る