07年9月28日 祝!国重要文化財指定 勝鬨橋に潜入!! 他一編
ゲスト:堀部圭亮(進行)、糸井重里、池田鉄洋、半田健人、増山一成(解説)
日露戦争の戦勝を祝してできた勝鬨の渡しに由来する由緒正しき橋、勝鬨橋。今年に入って重要文化財に指定されたこの橋、可動橋であり、竣工当時は一日5回も開閉していたものの、現在は動いていない。しかし、動力部はまだそっくりそのまま残っているということで、今回は勝鬨橋に潜入して中の様子を見る。併せて、のちのち明らかになることだが、関連する文化も芋づる式に見ていく。

勝鬨橋の運転室は古い計器でいっぱい。昭和15年に竣工しただけあって、操作盤も古めかしい。橋の開閉自体はレバーひとつで、70秒かけて70度まで開いたということだ。さらに、運転室から実際に橋が動く様子が見られる(というか、かつては見られた)橋脚内部、機械室へ移動。勝鬨橋の開閉は、軸を中心に筐体を回転させるというもので、機械室はバランスをとるためのカウンターウェイトなる錘に面している。とここで、そもそもの勝鬨橋の建設経緯の話へ。元々は太平洋戦争の影響で延期となった万博のメインゲートとして作られたらしい。となると、その構想を見たくなるもの。そこで、「緊急企画 幻の万国博覧会に迫る!!」として、万博資料を求めに出ることになった。

万博会場予定地は晴海と豊洲を中心にしていたため、まさに勝鬨橋がメインゲート。資料として見たのは当時の公募ポスター、記念絵はがき(鳥瞰図の大家・吉田初三郎画)、当時のVTR、実際に発売された入場券、当時の地図、準備の進捗を報告した会報「萬博」。ポスターはなぜか上位入選でなかったものがよく使われていたらしい。株券のような入場券は回数券になっており当籤金つき。事業費のおよそ1/4を入場料収入で賄おうとしたようで、だいぶ捌いたとのこと。結局中止になるわけだが、のちの大阪万博でも使用することができるようになり、3,000枚ほどが使われたとのこと。驚くべきは愛知万博でも使えたということで、90枚くらい出たらしい。「萬博」では行進曲の歌詞公募結果や当時の流行歌手がこぞって行進曲を吹き込んだということ、入江たか子、水ノ江瀧子らの人気女優が入場券を買ったということ、横綱による地鎮祭、パビリオンのデザインが紹介された。併せて、キングレコード版、永田絃次郎が唄う万博行進曲や彼の歌唱による「朝」を聴いた。

そして幻の万博の名残を求め、晴海へ移動。関連施設として唯一建造された万博事務局棟の跡地を訪れ、面影がないことを残念がった。最後に訪れたのは2016年五輪のオリンピックスタジアム予定地。「予定地の墓場」と評された晴海にて、月島名物のレバカツを食べながら終了した。


愛知万博には全く興味が湧かずに名古屋市在住なのにとうとう行かなかったわけだが、今回の万博の話は面白かった。いきなり万博の話題、というのは理由付けが難しいのだろうけど、勝鬨橋の話はなくてもよかったんじゃないかと思えるくらい。「萬博」は掘り下げればもっといろいろ話題が出てきそうだし。話の中では入場券の話が強烈で、なんていい話としみじみ思った。勝鬨橋のほうは方式や潜入自体が画期的に思えたが、あまり感動はなかった。ゲストの人選がよくわからない。糸井なんて超久々のはずなのにこの企画でよかったのだろうか。池田を呼んだのは最近の小劇場俳優招聘の一環だろうか。糸井にしても池田にしてもあまり喋れていなかったのがもったいない。一方で半田は本当に物怖じしなくなってきた。前からしてないか。いまや若手ゲストのエース格だな。

空耳アワーの結果

安斎、愛知万博会場の横でTシャツ展を開いたらバカ売れしたらしい。

ミュージシャン 曲名 賞品
ルカ・トゥリッリランヴェイグ・ララバイ手ぬぐい
トム・ウェイツナインス&ヘネピン手ぬぐい
50セントディスコ・インフェルノ手ぬぐい

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