06年1月27日 定期購読者99人!? 頑張れ!「中南米マガジン」
ゲスト:パラダイス山元、勝村政信、渡辺祐(進行)、サム・モレーノ、金安顕一、すずきさち、増澤誠一
(既に下火のような気もするが)韓流だとか華流だとか言われる中、今年はラテンが来るんだと。それが証拠に「中南米マガジン」なる雑誌まで出ているのだ。これには「酒とつまみ」のような熱いヴァイブが流れているようで、そういうわけで今回は「中南米マガジン」のスタッフを招いて雑誌について掘り下げる。タイトルでは定期購読者が99人と出ているが、現在は100人超えを達成し、102人くらいいるとのこと。実売は1,000部くらい(発行1,500部)というささやかなもので、それでも編集長の金安はこれ専任で、バイトで生計を立てているという。

創刊のきっかけは「等身大のラテンアメリカを紹介したい」というリッパなものだが、記事はなかなか香ばしい。巻頭企画「ラテンの心を持つ女」や収支報告も織り込んだ編集後記はともかく、「懸賞金付き グルメ店捜し」はビッグコミックにインスパイアされたもの、「ズバリ! 音楽評」のレイアウトはミュージックマガジンにインスパイアされたもの、見出しの語尾はロッキンオンにインスパイアされたもの、そして「ボサノヴァ対談」はメール対談なのに記事内では金安が司会者として場を仕切っているという状態。とくに音楽評は価格の表示がやたら大きい。スーパーのチラシで価格を大きく表示するように、何より価格が大事だという信念に則っているようだが。

ここまでが金安主導の記事のようで、続いてすずきや増澤の記事を紹介。写真もレイアウトも自ら行った上に自腹で現地リポートというすずきの「おかいもの中南米」(増毛石鹸や痩身クリームが実際に持参された)、やはり自腹取材という増澤の在日キューバ人ミュージシャンの記事が出てきた。いずれもなかなか充実しているようで、金安もふたりはかなり頼りにしているとのこと。どうやらラテンアメリカのことを把握しきらないうちに雑誌を立ち上げ、ラテンアメリカ好きが集まってくるのに期待していたようだ。

中南米といえばわが国では主に音楽の分野で親しまれているので、金安の記事紹介の途中では初心者のためにパラダイス山元らがおすすめする最新の中南米音楽の紹介も。メキシコではロス・デ・アバジョ、アレハンドロ・フェルナンデス、ブラジルではロベルタ・サー、キューバではレヤニス・ロペスがとりあげられた。

あとはだんだんと雑談に流れてゆく。まずは増澤がパラダイスのパーカッション教室に一時期通っていたことがあるのだが、辞めた理由が指導方針に納得が行かなかったためという(パラダイスにとって)衝撃事実が明らかに。また、増澤は誌面のスタイルが統一的でないこと、書き直しを要求される割にノーギャラであることにいささか不満を抱いているようで、すずきはすずきで他人の記事の書き直しをしてもやっぱりノーギャラであることがやや不満であるよう。実はパラダイスも連載を持っているのだが、これもやっぱりノーギャラであるようだ。

と、突然「中南米5大ニュース」を発表(選定は編集部?)。「マツケンサンバの歌詞にラテンファン仰天!」「ゲバラ入浴剤の生産国が発覚!」「中南米マガジン、現地で大人気!」「パラグアイに日本の城が完成!」「タンゴ・ボレロ歌手ロベルト杉浦 中南米で大人気!」の5本。ゆるい。最後はすずきの結婚が決まったということで、結婚を祝してサム・モレーノがメキシコの愛の歌「サボール・アミ」を披露して終了。


最終的に雑誌編集の内情暴露みたいな側面ばかり印象に残ってあまり後味がよくない。見ているほうが居たたまれなくなるというか。あの場には居たくないなあ。編集長は何度か逆切れ気味になっていたが、自分もああいう口調になることはある、と変なところで自省することに。出演者の中では勝村が気楽な立場でいられて、自由な感じでよかった。「そのほうが流れがいいんだったら…」と流れを慮った発言も良い。通常のバラエティー番組では間違いなくカットの対象になる発言だけど、そんなのもしっかり見せるところはさすがだ。

空耳アワーの結果

前回のアワードで手ぬぐい作品がグランプリになったことで、今回は「グランプリ候補作が3つも!」と大盛り上がり。なお、新賞品になったコースターはコストがかかりすぎるということであっさり廃止になった。

ミュージシャン 曲名 賞品
モリッシーファースト・オブ・ザ・ギャング・トゥ・ダイ手ぬぐい
ボストンレット・ミー・テイク・ユー・ホーム・トゥナイト手ぬぐい
ストレイ・キャッツロック・タウンは恋の街手ぬぐい

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