03年11月28日 昭和中期 エロサブカル雑誌興亡史
ゲスト:みうらじゅん、ガダルカナル・タカ(進行)、江川達也
戦後間もなく、雨後の筍のごとく次々に現れたエロサブカル雑誌。3合飲んだら酔って倒れてしまうと言われたカストリ焼酎にちなんでカストリ雑誌とも呼ばれたが、質より量なのか、それでも庶民の夜のお供となった。今回はそうした一時代を築き上げたエロサブカル雑誌の歴史を検証するとともに、当時に立ち返ったタイムスリッププレイを楽しむ。

タモリの性の原初体験(中2の頃に読んだ避妊の本。膣の断面図が載っていて、意味がまったくわからなかったがある日突然気が付き、以来抜いた。卵巣と膣の物真似はここから生まれた)を聞きつつ、まずはエロサブカル雑誌の歴史を追う。黎明期(S.21-23)〜夫婦期(S.24-26)〜アブ期(セックスをしないエロに目を向ける、S.26-30)〜ビジュアル期(S.31-)と分類。それぞれの時代を代表する雑誌は実際に手にとって内容も見る。あとで使わなくなるが、とりあえず最初は手術用の薄いゴム手袋を使って鑑賞。この処理、どうやら雑誌が貴重だからというよりも雑誌に精子がこびりついている可能性があるからのようだ。

黎明期の代表として、「リーベ」「猟奇」を手にとってみる。みうらは冗談とはいえ飛ばし気味で拍子を見ただけで「すいませんもうオナニーしていいですか」と申し出、「娘さんもいるんだから」とタモリにたしなめられる。内容としては小説、体験レポ、投稿レポが中心。How toものもあり。古本だから、チェック入りなのが生々しい。夫婦期では「夫婦生活」を見るが、体位の研究などやはり一応は夫婦向けであるようだ。アブ期で見た「デカメロン」「風俗科学」ではSMやフェチズムも包含。一同もいい食い付きを見せた。ビジュアル期になると「100万人のよる」に代表されるようにグラビア中心にシフト。タモリの脳に刷り込まれた膣断面も出てきて盛り上がった。

一通り見たあとはこの中からエポックメイキングな雑誌とも言える「夫婦生活」「100万人のよる」をさらに掘り下げる。「夫婦生活」ではインドの古典(カーマ・スートラか?)にあった女性が情交に応じてくれる12の条件や、クレオパトラなどに扮するイメージプレイの記事、夫婦間の隠語・符牒の提案、日本初の3Dヌードを中心に見た。「100万人のよる」では農婦の大胆グラビア、ビート族のクリスマスパーティーの潜入ルポ、女体測定レポ、意味不明の劇画を見た。どちらも笑いのネタになってばかりだったが、一応タイムスリッププレイを行った。このタイムスリッププレイ、単に雑誌を読んで当時の風俗に思いをはせるだけのように見えるが…。

最後は各人一冊ずつお持ち帰りという太っ腹なことに。江川は農村グラビアが載った「100万人のよる」、タモリは膣の断面図満載の「夫婦生活」、みうらは3Dヌードの「夫婦生活」を持ち帰った。さらにはオンエアなしで次回会合も決まったようだ。


エロサブカル誌といえば「性生活報告」みたいなものかな…と思っていたが、あながち間違いでもないようだ。結局、昔はビジュアルよりも脳や想像力に訴えるエロが多かったということですかね。で、今回はたまにみうらが羽目を外したような発言をしていたものの、基本的には真面目に検証していたということで普通に勉強になった。この番組だけでなくほかの番組でも喋りが妙に癇に障る江川もあまり余計な発言をしなかったし、まあいいのでは。タモリ・みうらとタカ・江川が喫茶店で向き合うという配置も極端に閉じた世界を構築しているようで、サブカルに向いていてよかったと思われる。雑誌の放つ間抜けな雰囲気もよかった。

空耳アワーの結果

安斎、イングランド土産を持参。スコッチとテイスティンググラスを渡してタモリは大喜び。「今度(自分が)外国行くときは何でも言ってください」と(笑)。触れられてなかったが、2本目に以前パンチをあてたAD・松岡が出演。パンチをやめたようにも見えたが如何せん髪が短い(しかも染めてた)のでいまいちわからず。

ミュージシャン 曲名 賞品
スライ&ザ・ファミリー・ストーンラン・ラン・ラン手ぬぐい
マッドハニーヒア・カムズ・シックネスTシャツと手ぬぐい

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